新しもの好きの作者の割には、パブリック向けの更新が滞っている様です。
カスタムターゲット向けのパッケージはそこそこ更新されていますが、ツール類は特段変わった様子も無く枯れたままだったり。
そんな中、作者より更新の案内がありました。
ソースの編集は1ファイルに限定している事もあって有用性は無いと判断し、公には活性化されていないタグジャンプ機能を、今後のリリースでは使えるようにするらしく。
既にターゲットによってはサポートファイル類が肥大化しており、それらを使用する場合はソースやヘッダファイルを参照せざるを得ない状況です。
また、シングルソースであっても、長大であれば短期記憶をアテに自分のソースを移動するのは骨が折れますし、数日もすればおぼろげな記憶のレイアウトはアテにならなくなってくるでしょう。
Eclipseをはじめ、最近のIDEの類はプロジェクト中のファイルを解析して、編集作業をしやすくする機能が当然の様に備わっています。
GCC Developer Liteは単なるテキストエディタと称している割に、そこそこ中途半端に変な機能が備わってはいますが、広大なソースファイル類を手に取る様に見渡す事はできません。
これらから、タグジャンプ機能の公開が迫られていたという背景がありました。
今回の機能解放では、外部のコマンドを併用してソースファイル中の単語の関連性を簡易的に調べて、宣言されている場所を渡り歩く事ができる様になります。
タグファイルが生成されてさえいれば、カーソル位置の単語をタグファイルから検索させ、その単語を含むソースファイルの該当位置へジャンプ(タグジャンプ)させる事ができますし、ジャンプした履歴を逆に辿る事もできます。
背反事項として、設定によってはタグファイルのサイズがソースファイルのサイズとは関係なく大きくなる事がありますが、ハードディスクもSSD化が進み速度的に有利な環境が整いつつあるので、本ツールを活用されている方向けに活性化する事としました。
ちなみに、ゼロからプログラムを書き進める時よりも既存のソースファイルを読み進めるための機能なため、とりあえずは大きめのサイズになりがちのFDIII-HCやUD3のサンプルプログラムを読むには良いでしょう。
近々公開されるであろう更新版では、この機能が活性化していると思います。
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