マイコンの難解なレジスタ設定や割り込み処理等、それらを統合して実際の動作を実現するプログラムといった深くて長いトンネルの様な低位部分は、ここではひとまず置いておきましょう。C言語の制御文や基本構造といった最低限の知識は必要となりますが、予め用意されたAPIを使用する事で多軸ロボットの大半の問題は解決出来てしまう開発ツールが用意されたロボットキットのご紹介です。
いきなりですが、例えば本ロボットに手を振らせるには、
といった具合に、長大なプログラムを書かずとも出来てしまいます。
おまじないの様な関数はFREEDOM IIIライブラリと呼ばれ、マイコンの内蔵機能を活用し様々な機能を実現したAPIの一部です。
APIで網羅する機能は、
複数モーションの同時実行
SDカードないしFLASHメモリ上でのモーションデータ管理
Dynamixelのエラー情報管理
電源電圧監視
リモートコントローラからのデータ受信
ブザーによるメロディ再生
複数のバックグラウンドタスクの実行
Dynamixelインストラクション発行と繰り返し実行(フィードバック用)
USB, RS232C, WIRELESSによるシリアル通信
と機能で見るとさほど多くありませんが、複数のアクチュエータを同時に動かすに当たり、必要最低限のAPIが準備されています。
更に、API単体では実現出来ない多少複雑な機能は、サンプルプログラムにて提供されます。
予め用意されたモーションの再生
リモートコントローラによるモーション再生
一部難解なAPI及び構造体の使い方
コンソールベースのモーションエディタ
AX-S1の状態取得と動作への反映
IKによる動的な歩行制御
APIとサンプルプログラムを参考にしながら機能を拡張し、これからはロボットに具体的な目的を持たせたアプリケーションとして完成させてみてはいかがでしょうか。