現在AT91SAM7S/Xシリーズ向けのシリアル通信ライブラリにおいて、USARTのボーレートは粗めの分解能でしか設定出来ません。特段理屈は無かったのですが、確かに高いボーレートになると合わせにくい所でもあります。
次のGCC Developer Liteのアップデート時にUSARTのSampling Divider関連は全て16から8に変更されますので、従来よりも倍の精度でボーレートが設定できるようになります。
なお、FDIII-HCにおいてもボーレートが全域においてDynamixelと一致しますので、666k,500kbpsといった最大速度に対して若干遅めのボーレートにも対応できるようになります。
それと、ボーレートついでに。
しばしば問い合わせのあるPCとDynamixel間の無線化は、特に特殊な事をせずともFDIII-HCを使用する事で実現できます。USB接続のみのDnamixelコンフィギュレータをFDIII-HCに置き換えるだけで、Bluetoothによる無線化が簡単に行えます。その場合FDIII-HC用に専用のプログラムを作る必要はありませんし、USBケーブルで有線、Bluetoothで無線といった具合に必要に応じて自由に使い分ける事もできます。もちろんPC上のソフトウェアの資産はそのままで、接続先に応じたCOMポート番号を変えれば良いだけ。
ちなみに、FDIII-HCではBluetoothのDTE速度を460.8kbpsとしていますので、無線化したとしてもリアルタイム性は別としてそこそこのスループットは得られるかと思います。